春のはじまり「清明」、そして恵みの雨に包まれる「穀雨」と、
季節に寄り添いながら愛犬のごはんを整えてきました。
そして迎えるのは、初夏の節気「立夏(りっか)」。
5月の空に気持ちよさそうに泳ぐ鯉のぼりのように、
すこやかに、のびのびと過ごしてほしい——
そんな願いを込めて、この時期のごはんを考えたくなる季節です。
立夏は、気温が上がりはじめ、
体に熱がこもりやすくなるタイミングでもあります。
今回は、これから迎える暑さに備え、
「体の熱をやわらげ、巡りを整える」ことを意識した
犬の薬膳ごはんをご紹介します🌿
「季節の変わり目に寄り添うごはんは、夏を元気に過ごすための準備にもつながります。」

目次
二十四節気【立夏について】
立夏とは
立夏(りっか)は、二十四節気の一つで、暦の上では「夏のはじまり」を意味する節気です。
例年5月上旬頃にあたり、春のやわらかな気候から、
少しずつ日差しが強まり、初夏の空気へと移り変わっていきます。
草木は青々と茂り、自然のエネルギーはさらに活発に。
一見とても過ごしやすい季節ですが、
体の内側では”春から夏への切り替え“が始まっています。
立夏の犬の薬膳ポイント
立夏を迎える頃になると、気温や湿度の変化により、
愛犬の体にも少しずつ変化が現れてきます。
春の間は比較的安定していた体調も、
この時期からは“夏に向けた準備段階”へと入り、
体に負担がかかりやすくなることがあります。
🌡️体に熱がこもりやすくなる
気温の上昇とともに、体の中にも熱がこもりやすくなります。
犬は人のように汗で体温調整ができないため、
呼吸(パンティング)によって熱を逃がしますが、
急な暑さにはまだ慣れていないため、
・呼吸が浅く速くなる
・体が熱っぽく感じる
・落ち着きがなくなる
といった変化が見られることがあります。
🍽️食欲のムラ・消化機能の低下
立夏の頃は、気温差や湿度の影響で、
胃腸の働きが少し弱くなることがあります。
そのため、
・食欲にムラが出る
・食べ残しが増える
・便がゆるくなる
といった消化に関する変化も起こりやすくなります。
💧水分バランスの乱れ
気温の上昇により、水分の必要量も増えていきます。
・水を飲む量が増える
・尿の回数が変わる
などの変化が見られる一方で、
水分補給が足りないと軽い脱水状態になることもあります。
特にお出かけの機会が増える季節は、注意が必要です。
🌿なんとなく元気がない(春からの疲れ)
清明・穀雨と続いた春の間に、
環境の変化や気温差の影響を受けていた体は、
知らず知らずのうちに疲れがたまっています。
そこに気温の上昇が重なることで、
・なんとなく元気がない
・よく寝るようになる
・動きがゆっくりになる
といった“はっきりしない不調”が出ることもあります。
🌿この時期は「無理をさせない」が大切
立夏は、見た目には過ごしやすい季節ですが、
体の内側では大きな変化が起きています。
そのため、
・食事は軽やかに
・消化にやさしく
・体にこもる熱を意識する
といったケアを取り入れながら、
無理をさせずに過ごすことが大切です。
立夏は、気づきにくい不調が出やすい季節。
だからこそ、やさしく整えるケアが重要になります。
立夏におすすめの食材(犬の薬膳)
🌿体の熱をやわらげる食材
初夏に向けて体にこもり始める熱を、やさしくクールダウンしてくれます。
・緑豆
・豆腐
・きゅうり
👉体を冷やしすぎず、穏やかに整えるのがポイントです
💧潤いを補う食材
気温上昇とともに不足しやすい水分を補い、体の乾燥を防ぎます。
・豆腐
・スープ状のごはん
・水分の多い野菜(きゅうり・レタスなど)
👉食事から自然に水分をとることが大切です
🌿巡りを整える食材
春から続く“気の巡り”をサポートし、体調の波を整えます。
・カツオ
・しそ(大葉)
👉血の巡りを助け、元気を引き出します
🌱余分な水分(湿)を外に出す食材
湿気が増え始めるこの時期は、体に余分な水分がたまりやすくなります。
・そら豆
・ハトムギ
👉体を軽やかに保つサポートに
🌿まとめ
立夏の食材選びは、
「涼しさ・潤い・巡り・すっきり」
この4つを意識すると、自然とバランスが整います。
「今回は、これらの食材を取り入れて、立夏にぴったりの薬膳プレートを作りました」
緑豆について
緑豆は、体にこもった熱をやさしく冷まし、余分な水分を外に出す働きがあるとされています。
初夏のだるさや食欲低下が気になる時期に、無理なく取り入れたい食材です。
これからの季節にぴったりの食材ですが、犬に使うときには少しだけ注意するポイントがあります。
緑豆を犬に与える時の注意点
- 必ず加熱してやわらかく…しっかり茹でる。消化しやすいように軽くつぶす又はペースト状に
- 与えすぎない(冷やしすぎ注意)…冷えやすい子、お腹がゆるくなりやすい子は少量から。
- アレルギー・体調に配慮…豆腐でお腹が張る子、消化が弱い子は様子を見ながら調整を。
- 味付けはしない…塩や調味料は不要、茹で汁を少量使うのはOK(栄養あり)
緑豆の茹で方
今回は茹でやすい分量で多めに茹でました(緑豆100g)小分けにして保存したり、家族のご飯にもぜひ取り入れてみて下さい
- 緑豆を軽く洗う(ホコリや汚れを流す程度)
- できれば1〜2時間浸水→時短&やわらかく仕上がる
- たっぷりの水に緑豆を入れ火にかける(水は緑豆の4〜5倍量)
- 沸騰したら弱めの中火で30〜40分ほど茹でる。途中水がなくなったら足す。アクが出たら軽くとる。指で簡単に潰せるくらいまでやわらかく茹でる。


【レシピ】立夏の薬膳プレート
カツオの蒸し団子
カツオは、体を支える「気(エネルギー)」と「血」を補いながら、巡りをよくしてくれる食材です。蒸し調理にすることで余分な油を使わず、初夏でも負担になりにくい軽やかな主菜に仕上げています。
材料
- カツオ生(刺身用)…90g
- 豆腐…30g
- 大葉…1枚

作り方
- 手順1大葉は細かく刻んでおく
- 手順2フードプロセッサーに全ての材料を入れて撹拌する。

- 手順3②のたねを好みの大きさの団子にする。

- 手順4蒸気の上がったせいろで約13〜15分蒸して出来上がり。

そら豆と緑豆の涼ソース
そら豆と緑豆は、どちらも体の余分な熱や湿を外に出す働きがあります。
特に緑豆は、暑さによるだるさや食欲低下が気になる時期にぴったり。初夏の不調を予防する、季節に合った組み合わせです。
材料
- そら豆(鞘から出したもの)…30g
- 緑豆(茹でた状態のもの)…30グラム
- ヤギミルク又は水…適量(20mlくらい)

作り方
- 手順1そら豆は鞘からだし熱湯で3分茹でる。皮から中身を出す。
- 手順2茹でたそら豆、緑豆、ヤギミルク(または水)をミキサーで撹拌する。


ハトムギごはん
ハトムギは、薬膳では「利水」といって、体にたまった余分な水分を排出する働きがあります。
湿度が高くなるこれからの季節、むくみやすい子や皮膚トラブルが気になる子にもおすすめです。
作り方
白米1カップにハトムギ大さじ1を加えて炊飯器で炊く。炊いたご飯から80g使う。
⚠︎ハトムギは1〜2時間水につけてから炊くとやわらかくなります。
残りはラップで小分けにして冷凍にしておくと便利です。

薬膳クッキー
食後に添えた薬膳クッキーには、
・クコの実(体をやさしく補う)
・陳皮(消化を助け、巡りを整える)
を使用しています。
初夏は胃腸の働きが不安定になりやすい季節。食後に少量取り入れることで、体への負担を和らげます。
※陳皮は無農薬のものを使用し、少量にとどめましょう。
材料
- 全粒粉…40g
- カッテージチーズ…20g
- 白すりごま…3g
- クコの実…12粒
- 陳皮粉(粉でなければ陳皮を刻んでも可)小さじ1/2
- 太白胡麻油…大さじ2/3

作り方
- 下準備クコの実は大さじ1のぬるま湯で戻しておく。(戻し汁は取っておく)
戻したクコのみは細かく刻む。
オーブンを170度に予熱する。 - 手順1ボウルに全ての材料を入れて混ぜ合わせる。全体に混ざったらクコの実の戻し汁を少しずつ加え手でこねて生地を一まとまりにする。

- 手順2生地を伸ばしクッキー型で抜き、クッキングシートを敷いた天板に並べ170度で約13分焼く。


体重別給与量早見表
| 体重 | 1日の必要カロリー | 1食分カロリー | レシピ量の目安 | クッキー目安 |
| 2kg | 約160kcal | 約80kcal | 約0.4倍 | 0〜1個 |
| 3kg | 約240kcal | 約120Kcal | 約0.7倍 | 1個 |
| 5kg | 約370kcal | 約185kcal | 1.0倍 | 1〜2個 |
| 7kg | 約480kcal | 約240kcal | 約1.3倍 | 2個 |
| 10kg | 約600kcal | 約300kcal | 約1.6倍 | 2〜3個 |
まとめ
清明から始まり、穀雨で潤いを整え、
そして立夏では、これからの暑さに備えるごはんへ。
季節が少しずつ進む中で、体もまた、静かに変化しています。
5月の空を泳ぐ鯉のぼりのように、
のびのびと健やかに過ごしてほしい——
そんな願いを込めて整えた今回の立夏のごはんは、
体にこもりはじめた熱をやさしく整え、
巡りと水分バランスをサポートする一皿です。
端午の節句にちなんだカブト型のクッキーを添えて、季節も行事も一緒に楽しめるごはんにしました。
季節に寄り添いながらごはんを整えることは、
愛犬の体調管理だけでなく、日々の小さな変化に気づくきっかけにもなります。
そして次に迎えるのは、梅雨へと向かう「芒種(ぼうしゅ)」。
湿気が増え、体に余分な水分がたまりやすくなるこの時期には、
また少し違った視点でのケアが大切になります。
季節の移ろいとともに、無理なく、やさしく。
これからも愛犬と一緒に、旬のごはんを楽しんでいきましょう🌿

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