〜秋の大地に、朝露が降りる頃〜
夏の暑さが少しずつ遠のき、
朝夕の空気に、ひんやりとした秋の気配を感じる頃。
二十四節気では「白露」を迎えます。
草木の葉に、白く小さな露が宿ることから名付けられた「白露」。
まだ日中には夏の名残を感じながらも、
季節は少しずつ、夏から秋へ。
処暑の頃に眺めていた海から、
今度は大地へ。
穀物が実り、
さつまいもやかぼちゃが色づき、
土の中では、れんこんが静かに育っています。
そんな秋の大地の恵みを一皿に集め、
夏を越えた身体をいたわりながら、
これから深まる秋へつないでいく犬の薬膳ごはんを作りました。
白くふんわりとしたれんこんのソースは、
朝の大地に残る一滴の露のように。
半分に切ったオクラは朝露の宿った草を思い浮かべ…
ほうれん草パウダーを使った緑色の寒天で、朝露の透明感を表現しました🌾
華やかな飾りは添えず、
食材そのものの色と形を大切に。
夏から秋へ。海から大地へ。
静かに季節が移り変わる、
白露の朝を思いながら仕上げた一皿です。🌾🤍

二十四節気「白露」とは
二十四節気の「白露(はくろ)」は、
夏から秋へと季節が移り変わる頃。
朝晩の気温が少しずつ下がり、
草木の葉に白い露が見られるようになることから、「白露」と呼ばれています。
まだ日中には夏の名残を感じる一方で、
朝夕にはひんやりとした空気が漂いはじめます。
季節の境目にある白露は、
暑さから乾燥へと、身体を取り巻く環境が変化していく時期。
夏の疲れを残さず、
これから深まっていく秋に向けて、
少しずつ身体を整えていきたい季節です。
そして白露の頃からは、
田畑の実りも少しずつ秋の色へ。
夏の海から、秋の大地へ。
そんな季節の移ろいを感じながら、
今回の犬ごはんを考えました。
白露の犬の養生
白露の頃は、朝晩の涼しさと日中の暑さの差が大きくなり、犬の身体にも季節の変化が感じられるようになります。
夏の間に、体力を使った身体は、少しずつ秋の環境へ。
これから空気が乾燥していくにつれて、
皮膚や被毛、呼吸器などの「乾燥」にも目を向けたい時期です。
薬膳では、秋は「燥(そう)」の季節と考えます。
そのため白露の頃からは、
・夏の疲れをいたわること
・身体に必要な潤いを守ること
・胃腸に負担をかけず、穏やかに栄養を補うこと
を意識していきます。
まだ暑さが残るからといって、
身体を冷やすことばかりを考えるのではなく、
夏の余熱と、これからの乾燥。
その両方を見ながら、
その子の様子に合わせて食事を整えてあげたい季節です。
白露の薬膳ポイント
白露の頃は、夏の暑さが少しずつ落ち着き、朝晩には涼しさを感じるようになります。
一方で、空気は少しずつ乾燥しはじめ、身体も夏の「暑さ」から秋の「乾燥」へと変化に対応していく時期です。
薬膳では、秋は「燥」の季節。
そのため白露の頃からは、
「夏の疲れをいたわりながら、身体に必要な潤いを守ること」
を意識した食事を取り入れていきます。
また、季節の変わり目は胃腸にも負担がかかりやすいため、消化に配慮しながら、穏やかに身体を養うことも大切です。
今回の白露ごはんでは、
- 身体を養う豚肉
- 消化を助けながら「気」を補うお米
- 自然な甘みで胃腸をいたわるさつまいも・かぼちゃ
- 秋の乾燥に備え、潤いを意識したれんこん
- 瑞々しさを添えるオクラ
を組み合わせました。
夏から秋へ。
身体を急に変化させるのではなく、
季節の移ろいに寄り添いながら、少しずつ秋の養生へ。
そんな思いを込めた一皿です。
今回の食材の薬膳的な働き
🐖 豚ロース(赤身)
身体を養い、潤いを補う
薬膳では、豚肉は身体を養い、血や体液を補う食材として考えられています。
乾燥へ向かう秋に、夏の間に消耗した身体を穏やかにいたわる食材として取り入れました。
今回は脂身の少ない豚ロースの赤身を使い、主菜にしています。
🌾 白米・黒米・きび
「気」を補い、胃腸を養う
お米は薬膳で「気」を補い、身体の土台となる胃腸を養う食材とされています。
白米をベースに黒米ときびを合わせ、穀物の恵みを一皿に。
黒米について
紫黒色の雑穀ごはんは、今回のプレートの中で秋の大地を思わせる
今回の雑穀ごはんには、白米をベースに黒米ときびを合わせました。
黒米は、黒紫色の「アントシアニン系色素」を含む有色米のひとつ。炊くとごはんがほんのり紫色に染まり、食物繊維やビタミンB1、ミネラルなども含まれています。
犬にも与えられる穀類ですが、白米より食物繊維が多く、粒の外側もしっかりしているため、消化に配慮が必要です。初めて与える場合やお腹が敏感な子には、少量から様子を見ながら取り入れます。
今回は黒米ときびを少量加え、犬が食べやすいよう、やわらかく炊き上げました。
紫がかったごはんが、白露の一皿に秋の大地と穀物の恵みを添えています。
🍠 さつまいも
胃腸を養い、気を補う
さつまいもは、薬膳では胃腸を整え、身体を穏やかに養う食材として考えられています。
自然な甘みがあり、ほっくりとした食感も秋らしい一品。
夏の疲れをいたわりながら、これからの季節を元気に過ごすためのごはんに加えました。
🎃 かぼちゃ
気を補い、身体を温める
かぼちゃも、胃腸を養い、気を補う食材として薬膳で用いられます。
黄色や橙色の鮮やかな色は、プレートに秋の実りの彩りを添えてくれます。
🤍 れんこん
潤いを補い、乾燥から身体を守る
白露の一皿で、特に大切にした食材です。
れんこんは薬膳では、身体を潤し、熱を冷ます方向に働く食材として考えられています。
秋の乾燥が気になりはじめる頃にも取り入れたい食材のひとつ。
今回はすりおろしてソースにすることで、
白くふんわりとした姿に。
朝の大地に残る白露をイメージしました。
🌿 オクラ
身体を潤し、胃腸を整える
オクラは、薬膳では身体の潤いを補い、胃腸を整える食材として考えられています。
特徴的な粘りと瑞々しさがあり、乾燥へ向かう季節にも取り入れたい食材です。
輪切りにすると現れる小さな種も美しく、
白露の朝の「露」を思わせるような瑞々しさを添えてくれました。
🍵 だし汁
素材の旨みを引き出し、食べやすく
今回のだし汁は、食材をやわらかくまとめ、素材の旨みを引き出すために使っています。
水分を含んだやさしい仕上がりにすることで、季節の変化に寄り添うごはんにしました。
寒天
寒天は体内の余分な熱を冷まし、腸を潤し便通を整える効能があります。
まだ残る暑さと、秋の乾燥にも効果があります。
🤍 白露の食材をひとことでまとめると
「養う・潤す・整える」
今回の白露ごはんは、この3つを意識しています。
夏の疲れをそのまま抱え込まず、
これから訪れる秋の乾燥に備えながら、
穀物や根菜、肉の恵みで身体を穏やかに養う。
そんな「夏から秋への橋渡しの薬膳」です🌾
※薬膳的な食材の性質や働きは、伝統的な中医学・薬膳の考え方に基づくものとして紹介しています。犬の体質や体調によって合う食材は異なるため、愛犬の様子を見ながら取り入れることを大切にしています。
白露の薬膳プレート 〜レシピ〜
材料
- 豚ロース赤身…100g
- 雑穀米(柔らかく炊いたもの)…100g
- さつまいも…30g
- かぼちゃ…30g
- れんこん…30g
- オクラ…2本
- だし汁(昆布だし)…30cc

雑穀米
⭐︎米0,5カップ•黒米3g・きび6gを柔らかめに炊く

寒天(ほうれん草パウダー
⭐︎粉寒天2g・水200ccを火にかけ弱火でかき混ぜながら沸騰させる。ほうれん草パウダーをひとつまみ加えてうす緑色の寒天液を作る。

作り方
- 下ごしらえオクラは茹でておく。
かぼちゃ、さつまいもは1cmくらいの角切り、豚肉は一口大に切る。 - 手順1せいろにクッキングシートを敷いて、かぼちゃ、さつまいも、豚肉をのせて、蒸気の上がったせいろで13〜15分蒸す。


- 手順2れんこんをすりおろしてソースを作る。
小鍋に出し汁とすりおろしたれんこんを加え弱火にかける。
1〜2分かき混ぜながら温め、とろみが出たら火を消す。
- 手順3鍋に粉寒天2gに水200ccを入れて火にかけかき混ぜながら沸騰させ1分くらい混ぜて火を消し、ほうれん草パウダーをひとつまみ加えて、うす緑色の寒天液を作る。肉球のかたに流して固める。
- 手順4プレートに雑穀米を盛り付け、せいろで蒸したさつまいも、かぼちゃ、豚肉にれんこんソースをかける。半分に切ったオクラと寒天で、草木に宿る露を表現する。
カロリーと給与量について
今回のプレートは、全量で約377kcalです。
我が家では、体重12kgの成犬の1日の必要カロリーの約1/2日分を目安にしています。
必要な食事量は、年齢や体重、運動量、体質などによって異なりますので、愛犬に合わせて与える量を調整してください。


まとめ
夏の海から、秋の大地へ。
白露の頃、
私たちの足元には、少しずつ秋の実りが増えていきます。
穀物が実り、
土の中では根菜が育ち、
草木には朝露が静かに宿る。
今回の一皿には、
そんな大地から届いた恵みを集めました。
夏を越えた身体をいたわりながら、
これから深まる秋へ。
季節が進むにつれて、
私たちの目に映る景色も少しずつ変わっていきます。
大地の実りを味わったあとは、
ふと顔を上げて、空を見上げたくなる頃。
次の節気は、秋分。
昼と夜が向き合うその日に、
今度は大地から空へ――
静かな夜に浮かぶ月へ、思いを馳せて。
そんな季節の移ろいも、
愛犬と一緒に楽しんでいきたいと思います。🌾🌙
最後まで読んでくださりありがとうございます🎵


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